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鬼倉は一瞬、相手を地着きのごろか何かと思つたらしい、一種の殺気をひらめかした。
と、ゆつくりはじめた。
房一が声をかけて回転椅子を押しやると、
「はあ、見て参ります」
「やあ。――こちらへ」
「ねえ。はやく」
「なに?」
「知吉さんはこれまで散々踏みつけられて来たんだから、自分が戸主になつてみるとこれまでの腹いせといふ気もあるんでせうな」
房一は苦笑した。
「うん、今帰るところだ」
「それぢや、向ふの座敷へ行つて少し休みませうか」
「失礼ですが、もしか、あなたは高間さんではありませんか」
「はあ、はあ」